3級合格者が、深海生物検定の練習問題を10問作成しました!

「深海生物検定ってどんな問題が出るんだろう?」
「公式テキストにはクイズが無いから不安」
こんな風に悩んでいる人はいませんか?
2019年1月27日に、第1回深海生物検定が実施されました。
深海生物検定の詳細や、第1回深海生物検定の様子についてはこちらの記事でも紹介しています↓↓
2019年10月13日には第2回深海生物検定が実施される予定です。(申し込み締め切りは9月4日なので注意!)
しかし、最新の検定ということもあり、どのような問題が出るのかあまり知られていません。
第1回深海生物検定の過去問題も公開はされていないです。
※第1回深海生物検定の過去問題が販売開始されました!
そこで今回の記事では、第1回深海生物検定で3級(初級)に合格した僕が、3級の過去問や公式テキストを参考にして練習問題を作成しました!
難易度は3級程度です。本番と同様に、全て4択問題になっています。また、漢字にはフリガナを振ってあります。(本番では、3級にはフリガナが振ってあり、2級には振っていないので気を付けてください。)
10問目のあとにすべての問題の答えと解説を掲載しています!紙とペンを用意して、解答してみてください。合格基準である7問正解を目指して頑張ってみましょう!
深海生物検定 練習問題

問001
海中で最も先に吸収される光は何色か。
- 赤色
- 黄色
- 緑色
- 青色
問002
メンダコについて、特徴として間違っているものはどれか。
- 墨袋を持っていないため、タコのように墨を吐くことができない。
- 8本の腕が傘膜で連結されている。
- 基本的には海中をただよっている。
- 海中から陸上へ引き上げられると、つぶれてしまう。
問003
「もっとも光を集める能力のある眼を持つ生物」として、2007年にギネスブックに掲載されたギガントキプリス属の仲間。その体長はどれくらいか。
- 0.1~0.2mm
- 1~2mm
- 1~2cm
- 10~20cm
問004
ミズウオの和名の由来とは何か。
- 淡水でも海水でも生きられる。
- 陸上へ引き上げられると、大量の水を吐き出す。
- 水のような青色をしている。
- 肉が水っぽく柔らかい。
問005
すでに絶滅している「クラドセラケ」という古代ザメに似ているラブカについて、特徴として正しいものはどれか。
- 大きい口から、frilled shark(フリルを持つ鮫)と呼ばれる。
- 顎が頭蓋骨としっかり結合しており、ほとんど動かない。
- 5対のエラを持つ。
- 歯が退化して、ほとんど無くなっている。
問006
ザラビクニンの眼の周りには膜がある。この膜の役割は何か。
- 眼に入ってくる光の量を調整する。
- 眼に入った物を取り出す。
- 眼を大きくして威嚇する。
- 色を変えてカモフラージュする。
問007
クロデメニギスは体の一部を発光させることができるが、それはどこか。
- 目
- 頭
- お腹
- 尾びれ
問008
形や名前が似ているフウセンウナギとフクロウナギ。この両方に共通する特徴はどれか。
- フウセンウナギ目に属する。
- 大きな口と胃を持ち、獲物を丸呑みにする大食いである。
- 体長が約2cmである。
- 頭の先に発光器を持つ。
問009
ガラパゴスハオリムシについて、特徴として正しいものはどれか。
- 英名ではSmall tube worm(スモールチューブワーム)と呼ばれる。
- 体全体が赤い。
- なにも食べずに生きることができる。
- 100℃を超えても生きられる。
問010
クローズアップして見ると満開の花のような美しい姿をしているホネクイハナムシ。英名では何と呼ばれているか。
- pink worm(桃色のワーム)
- bright worm(明るいワーム)
- imaginary worm(幻のワーム)
- zombie worm(ゾンビワーム)
以上で問題は終了です。全問解答しましたか?
深海生物検定 練習問題 答え・解説

初めに答え一覧を見てみましょう。
問001 1
問002 3
問003 3
問004 4
問005 2
問006 1
問007 3
問008 1
問009 3
問010 4
次に各問題の解説を、問題文・選択肢と一緒に
見ていきましょう。
問001
海中で最も先に吸収される光は何色か。
- 赤色
- 黄色
- 緑色
- 青色
答えは【1.赤色】です。深海に関する問題では、光の吸収や水圧、深さによって変わる深海の名称などは基本なのでチェックしておきましょう。
問002
メンダコについて、特徴として間違っているものはどれか。
- 墨袋を持っていないため、タコのように墨を吐くことができない。
- 8本の腕が傘膜で連結されている。
- 基本的には海中をただよっている。
- 海中から陸上へ引き上げられると、つぶれてしまう。
答えは【3.基本的には海中をただよっている。】です。正しくは「基本的には海底でじっとしている。」ですね。1,2,4もメンダコのとても重要な生態に関する知識なので覚えておきましょう。メンダコは深海生物検定のイメージキャラクターのような存在なので、要チェック!
問003
「もっとも光を集める能力のある眼を持つ生物」として、2007年にギネスブックに掲載されたギガントキプリス属の仲間。その体長はどれくらいか。
- 0.1~0.2mm
- 1~2mm
- 1~2cm
- 10~20cm
答えは【3.1~2cm】です。ギガントキプリスはウミホタル科の仲間。ウミホタルの仲間は体長が3mm以下のものが多いです。そのため、ギガントキプリスはかなり大型と言えます。それでも500円玉より少し小さいくらいですね。
問004
ミズウオの和名の由来とは何か。
- 淡水でも海水でも生きられる。
- 陸上へ引き上げられると、大量の水を吐き出す。
- 水のような青色をしている。
- 肉が水っぽく柔らかい。
答えは【4.肉が水っぽく柔らかい。】です。後からも触れますが、深海生物検定では生物の生態だけでなく、名前の由来などまで幅広い問題が出されます。公式テキストに掲載されている名前の由来はすべて覚えておきましょう!
問005
すでに絶滅している「クラドセラケ」という古代ザメに似ているラブカについて、特徴として正しいものはどれか。
- 大きい口から、frilled shark(フリルを持つ鮫)と呼ばれる。
- 顎が頭蓋骨としっかり結合しており、ほとんど動かない。
- 5対のエラを持つ。
- 歯が退化して、ほとんど無くなっている。
答えは【2.顎が頭蓋骨としっかり結合しており、ほとんど動かない。】です。(1)ラブカはfrilled sharkと呼ばれますが、これはフリルのようなエラの蓋(鰓弁)のことを指すようです。(3)サメは一般的に5対のエラを持っていますが、ラブカは6対も持っているのが特徴。(4)ラブカは、三つ叉の歯が剣山のように生えています。この歯も非常に特徴的。
問006
ザラビクニンの眼の周りには膜がある。この膜の役割は何か。
- 眼に入ってくる光の量を調整する。
- 眼に入った物を取り出す。
- 眼を大きくして威嚇する。
- 色を変えてカモフラージュする。
答えは【1.眼に入ってくる光の量を調整する。】です。ザラビクニンは少しだけ光が届く深さ(約200~800m)に生息しています。そのため、光の強度に合わせて膜を利用して瞳孔の大きさを変え、視界を調整しているようです。ちなみに、丸い頭が比丘尼(尼さん)に似ているところからビクニンという和名が付いています。覚えておきましょう。
問007
クロデメニギスは体の一部を発光させることができるが、それはどこか。
- 目
- 頭
- お腹
- 尾びれ
正解は【3.お腹】です。デメニギスといえば球状の大きな望遠眼と、その眼を覆っているドーム状の透明な膜が特徴的ですよね。そのデメニギスの仲間であるクロデメニギスは、お腹にいる発光細菌を使って、仲間とコミュニケーションをとると言われています。また、クロデメニギスはドーム状の膜を持っていないのもポイント。
問008
形や名前が似ているフウセンウナギとフクロウナギ。この両方に共通する特徴はどれか。
- フウセンウナギ目に属する。
- 大きな口と胃を持ち、獲物を丸呑みにする大食いである。
- 体長が約2cmである。
- 頭の先に発光器を持つ。
正解は【1.フウセンウナギ目に属する。】です。(2)はフウセンウナギの食性。フクロウナギは大きな口で海水を大量に飲み込み、その中に含まれるプランクトンなどの餌を食べます。(3)フウセンウナギもフクロウナギも、体長は約2m。(4)フウセンウナギもフクロウナギも、尾の先に発光器を持ちます。ちなみに、フウセンウナギは獲物を引き寄せるためにこの発光器を利用しますが、フクロウナギが利用しているかどうかはいまだ分かっていないそうです。
問009
ガラパゴスハオリムシについて、特徴として正しいものはどれか。
- 英名ではSmall tube worm(スモールチューブワーム)と呼ばれる。
- 体全体が赤い。
- なにも食べずに生きることができる。
- 100℃を超えても生きられる。
正解は【3.なにも食べずに生きることができる。】です。ハオリムシは熱水噴出域の硫化水素を体内の微生物に渡します。すると微生物が硫化水素から有機物を作り出します。ハオリムシはこの有機物をエネルギーとして生きているのです。(1)英名ではGiant tube worm(ジャイアントチューブワーム)と呼ばれています。体長は約3mもあります。(2)白い管のような体から、赤いエラが出たり入ったりしています。(4)これはエラゴカイという生き物の特徴。
問010
クローズアップして見ると満開の花のような美しい姿をしているホネクイハナムシ。英名では何と呼ばれているか。
- pink worm(桃色のワーム)
- bright worm(明るいワーム)
- imaginary worm(幻のワーム)
- zombie worm(ゾンビワーム)
正解は【4.zombie worm】です。見た目はものすごく美しいホネクイハナムシですが、下半身を鯨骨の中に埋め込み、骨を溶かして栄養を取り入れています。そのため、消化管も一切持っていません。
まとめ

練習問題10問、お疲れさまでした!
今回の問題は、第1回深海生物検定の3級の出題傾向を僕なりに研究して作成しています。解説中でも書いたように、深海生物検定では生物の生態や特徴だけでなく、名前の由来や別名なども出題されます。そういった検定の特徴をつかみながら、できる限り本番に近い問題を作成してみました。
評判が良ければこれからも練習問題を作成していく予定なので、ぜひコメントをお待ちしております!
しかし、この練習問題だけで勉強して試験に挑むのは厳しいかもしれません。あくまでこの練習問題は、検定の難易度や傾向を知ったり、自分の実力を確認したりするために使ってほしいです。
公式テキストを持っていない方は、これを機に購入して、勉強してみてください!
それではまた次の記事で!
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