2019年に発見された新種の深海生物・深海魚まとめ!全4種

2019年に発見された新種の深海生物・深海魚まとめ!全4種
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人類にとって最も未知の領域、深海。

深海とは

水深200m以深の海のこと。人の目ではほとんど真っ暗闇。さらに水深約1000mを超えると太陽光は一切届かなくなる。海洋全体の約95%が深海であるとされている。

現代の科学技術においては、深海は宇宙よりも行くことが難しいとされています。そのため、深海における新種生物の発見は大きな夢であり、かつ非常に困難な研究テーマです。

今回は2019年に深海で発見された新種の生物、全3種と、日本では初の発見となった深海生物1種を紹介します!

2019年に発見された新種の深海生物!全3種!

アメリカンフクロザメ【全身が発光するサメ】

引用文献: Grace, M. A.; Doosey, M. H.; Bart, H. L.; Naylor, G. J. P. Zootaxa, 2015, 3948, 587. https://biotaxa.org/Zootaxa/article/view/zootaxa.3948.3.10

「アメリカンフクロザメ」は、2019年3月に新種であることが認められた深海魚です。

フクロザメとは

胸びれの上あたりに袋のような部位をもっているサメの仲間。この袋には発光する液体が入っている。この発光液は、獲物を捕まえるためか、天敵から逃れるために使われていると考えられている。

最も特徴的なのは全身に存在する発光器。発光している様子は未だ確認されていないようですが、きっと、暗闇の深海では獲物を引き寄せたり自分を守るために光っているのでしょう。

ここからアメリカンフクロザメが新種と認定されるまでの歴史について説明していきます。

 

〇アメリカンフクロザメの歴史

このサメが初めて発見されたのは2010年。メキシコ湾において、アメリカ海洋大気庁がこのサメを捕獲しました。しかし、当時はその正体がサメであるということしか分かりませんでした。

結果的に、この1匹目は研究対象として長期間保管するため、冷凍保存されることになります。

 

その後、2013年2匹目が発見されました。これを機に、このサメに関する研究が再スタートすることになります。

そして2015年、この2匹のサメが「フクロザメ」というサメの仲間の一種であることが判明しました。

フクロザメとは、過去に1匹しか見つかっていない、かなり希少なサメです。
1979年にペルー沖で見つかって以来、31年ぶりに見つかったことになります。

さらにこのフクロザメの分析をX線解析やCT解析などの手法を用いて行ったところ、1979年に見つかったフクロザメとは異なる特徴が発見されました。

 

引用文献: Grace, M. A.; Doosey, M. H.; Denton, J. S. S.; Naylor, G. J. P.; Bart, H. L. Jr.; Maisey, J. G. Zootaxa, 2019, 4619, 109. https://biotaxa.org/Zootaxa/article/view/zootaxa.4619.1.4

新しく見つかったサメの方が、骨の数が少ないことが分かったのです。さらに、過去のフクロザメとは違い、全身に発光器を持っていることも発覚しました。

その研究結果をまとめた論文が2019年に認められ、「アメリカンフクロザメ」として新種認定されることになりました。

アメリカンフクロザメの歴史

1979 1匹目のフクロザメが発見される。
2010 謎のサメが発見される。
2013 謎のサメ(2匹目)が発見される。
2015 2匹の謎のサメがフクロザメ(1979)の仲間であることが判明する。
2019 2匹のフクロザメがフクロザメ(1979)とは異なる種であることが認められる。⇒アメリカンフクロザメと名付けられる。

American Museum of Natural Historyは、YouTubeにアメリカンフクロザメの歴史や分析に関する動画を掲載しています。その動画がこちら↓↓

今後のさらなる研究が期待されますね!

 

ミツバインキウオ【日本で発見】

引用文献: Murasaki, K.; Takami, M.; Fukui, A. Ichthyological, 2019. https://link.springer.com/article/10.1007/s10228-019-00692-y

「ミツバインキウオ」は2019年4月に新種認定されたインキウオの仲間です。

インキウオとは

細長い体と大きな胸ヒレが特徴的なクサウオ科の仲間。世界では100種以上が知られている。

ミツバインキウオを発見したのは東海大学の研究グループ。静岡県駿河湾の水深約1500mにおいて発見しました。

ミツバインキウオの体長は5.2cm。うろこは持たず、全身がゼラチンのようにぶよぶよとしています。これまでに知られている種と比べると歯や胸ヒレの形、眼の大きさ、体の色などが異なるため、新種と認定されました。

最も特徴的なのは。よく見ると、先が三つ又に分かれています。これが「ミツバ」という名前の由来です。

インキウオは100種以上が発見されていますが、日本産のインキウオはこれまでにたった10匹でした。ミツバインキウオは、 11匹目の日本産インキウオ属の生物となります。

本研究グループは2017年、2018年にも駿河湾において新種の生物を発見しています。都市部近くの海洋において連続して新種が発見されるのは非常に珍しいことです。本研究グループの技術力があってのことでしょう。今後も新たな生物が発見されることが期待されますね!

 

正体不明の円盤【動画あり】

引用文献: “New Species of Jellyfish spotted in Java Trench by the Five Deeps Expedition”, Youtube, The Five Deeps Expedition

上の画像は、水深約7200m、インド洋のジャワ海溝の様子です。まるで宇宙飛行物体のような生物が深海をゆったりと漂っています。

動画でご覧になりたい方はこちらをどうぞ↓↓
 

この生物を発見したのはイギリスの研究グループ。最新の有人深海探査艇「Five Deeps Expedition」によって撮影されたものです。

この生物はゼラチン状であり、ホヤの仲間の Stalked Ascidean だと考えられています。しかし、これまでに発見されているものとは全く見た目が異なるため、新種である可能性が非常に高いです。

この生物は未だ捕獲されていないため、新種認定もされていませんが、非常にワクワクする映像ですね!いつかこの生物についての研究が進むことを期待しています。

 

日本では初の発見となった深海生物

ヨミノツカイ【別種だと気付かれていなかった】

「ヨミノツカイの標本」 引用文献: 学校法人東海大学HP, https://www.tokai.ac.jp/news/detail/_1_2.html

この魚は、海外では少数の発見例がありましたが、今年日本で初めて発見されました。(正式には、発見されていたことが発覚しました。)

これまで日本では、ギンザメ上科 テングギンザメ科 アズマギンザメ属には、「アズマギンザメ」の1種のみが登録されていました。

ギンザメとは

ギンザメ目に属する魚の総称。サメと同じく軟骨魚類の仲間であり、名前に「サメ」と付いているが、サメの仲間ではなく全頭類の仲間である。特に大きな違いはエラの数。ほとんどのサメは5対のエラを持つが、ギンザメは1対しか持たない。

しかし、日本の研究グループ(東海大学、近畿大学、高知大学)が、アズマギンザメとして紹介されている写真の中に、見た目が違う1種を発見。宮崎県の日向灘ヒュウガナダで捕獲された標本を分析し直したところ、交尾器の大きさなどの違いから、アズマギンザメとは異なる種、「Harriotta raleighana」であることが発覚しました。

 

引用文献: Nakayama, N.; Matsunuma, M.; Endo, H. Ichthyological, 2019.

新しくつけられた和名は「ヨミノツカイ」。なんとも神々しい名前ですね。尾ヒレを優雅に動かす姿から名前が付けられたそうです。日本に生息するアズマギンザメ属の2匹目として正式に登録されることになりました。

研究グループの一員である中山助教は、今回の発見を通して、日本の深海1500m以深はまだまだ調べ切れていないことが分かったと話しているそうです。さらなる新種の発見が期待されますね。

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まとめ

今回は2019年に発見された新種の深海生物、全3種と、日本では初の発見となった深海生物1種を紹介しました。とても夢のある研究でしたね。

今回紹介した4件の新種研究は、生物の構造解析技術、新種生物を発見する技術、 深海探査艇に関する技術が向上していることによるものだと思います。 これからもどんどん、夢のある世界、深海に関する研究に力を入れていただきたいですね!

当ブログでは深海生物に関するさまざまな知識・新情報をまとめています。例えば……

ぜひチェックしてみてくださいね!

それではまた次の記事で!

 

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